プログラミング教室開業|3つのパターンの準備とコスト
キッズプログラミング教室の開業方法について紹介します。
キッズプログラミング教室は、教材選び・場所選び・備品の準備・事業計画など、開校するまでにやるべきことがたくさんあります。
また、完全個人経営・教材パックを利用・フランチャイズなど、始め方にもいくつかのパターンがあります。
今回は、それぞれの開業パターンのメリット・デメリット、開業までのステップについて詳しく解説していきます。
目次
子供向けプログラミング教室の市場
GMOメディアが株式会社船井総合研究所と共同で実施した、「2021年子ども向けプログラミング教育市場調査」の内容を紹介します。
■日本の子ども向けプログラミング教育市場、3年間で約2倍に拡大。
コロナ禍でも前年比125%と二桁成長、2025年には400億円市場に拡大と予想
■教室数は2021年6月9日現在、日本全国で1万900教室。
2020年6月時点では9,807教室であり、1年間で1,000教室以上増。
このように、キッズプログラミング教室の市場は年々拡大しています。
これには、プログラミング必修化と大学共通入試への採用が大きく影響していると考えられます。
小学校から大学入試まで、プログラミングの知識が重要視されるようになりました。
そのため、キッズプログラミング教室の需要もどんどん拡大しているのです。
子供向けプログラミング教室の開業方法
個人ですべて準備する
個人塾・英会話教室と同じような形で、個人で教室を開く場合の一般的なパターンです。
教材選び・事業計画・資金調達・集客活動などを自身で行う必要があるので、教室を開くまでの準備に時間がかかります。
このパターンでは、教室を認知してもらうのにもある程度時間がかかります。そのため、軌道に乗るまでは、集客に苦労することがあります。
ただ、人の力を借りないので、うまくいった場合は費用が安く済みます。
元々プログラミングスキルや教えるスキルがある方に向いています。
教材パッケージだけ利用
子供に教えるスキルはあるけど、プログラミングスキルに不安がある方には、教材パッケージを使用するという方法があります。
プログラミング教材・カリキュラム・教え方などがパックになっているので、プログラミングレッスンをスムーズに始めることができます。
理科教室や算数教室などで、付加価値としてプログラミングレッスンをやりたい方にもオススメです。
フランチャイズとして開校
多店舗展開している有名プログラミング教室のフランチャイズとして開校するパターンです。
この場合は、本部によるサポートを受けられる場合が多いです。
こちらも、プログラミング教材・カリキュラムといったサポートがある場合が多く、個人経営で行うよりもスムーズに開業できます。
また、すでに認知されているサイトに教室として掲載してもらえる場合もあります。
ただし、加盟料が発生するので、運営費は割高になります。
【自由度】
個人経営 |
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教材パッケージ |
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フランチャイズ |
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【コスト】
個人経営 |
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教材パッケージ |
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フランチャイズ |
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開業に必要な教室・備品の準備
プログラミング教室を始めるためには、「どこに教室を構えるか」を決める必要があります。
最近は、公教育のオンライン化が少しずつ進められていることもあり、プログラミングレッスンをオンラインで提供する企業も増えてきています。
最初に、プログラミング教室をオンラインで行うか、もしくはオンサイト(実際の教室)で行うかを決めましょう。
オンラインとオンサイトで準備するものが大きく異なります。
オンライン教室のメリット・デメリット
オンラインでレッスンを行うメリットは「店舗を借りる必要がなく、集客も場所を問わずに行うことができる」ことです。
オンラインでのレッスンは、パソコンと通信するための通信環境、教材やカリキュラムがあればスタートできます。
一方で、すべてパソコンを通して行う必要があるため、子どもたちや保護者の方との信頼関係の構築やレッスンのスムーズな進行に時間がかかる場合があります。
また、使用できる教材も、オンラインで使いやすいものに限られるかもしれません。
初期の準備やコスト・運用コストが下げられる一方、難しさもありますので、ノウハウをお持ちの方に推奨の方法です。
オンライン教室で準備するもの
- パソコン
- 通信環境
- 教材
- カリキュラム
実際の教室のメリット・デメリット
実際の教室でレッスンを行うメリットは、なんといっても「子どもたちと対面で会話をしながら教えられること」です。
特に、小さなお子さんを対象とするレッスンだと、パソコンに向かって集中するのがなかなか難しいため、オンサイトでのレッスンを希望される方が多いです。
場所を決める
オンサイトで開業するためには、まずは店舗をどこに開くかを検討します。
どの地域(街)に開業するのがよいか、その土地にプログラミングを習いたい子どもが多くいるか、競合が集中しすぎていないかなど、しっかりとリサーチして場所を決めます。
大体の場所が決まったら、具体的に店舗物件をさがします。
駅から近いか、近くに住宅街があるか、子どもが通うのに危険な場所ではないかなど、さまざまな条件をふまえながら、教室の場所を決定します。
備品を購入する
その後、机や椅子、棚などの備品、教室に用意する文房具、感染予防のための衛生用品など、1つひとつ選定して用意します。
もちろん、プログラミングレッスンに必要なパソコン、通信環境、教材、カリキュラムは必須です。
特に、通信環境は、大人数が集まってオンライン通信しても問題ないくらいの帯域を用意する必要があります。そのような設備があるかどうかは、店舗契約の前に確認しましょう。
オンサイトでレッスンを行うためには、どうしても初期に用意するものが多くなり、初期コストは増えます。
ただ、その教室に子どもたちが集まって、楽しくプログラミングを学ぶことを考えると、準備も楽しいものになるかもしれません。
オンサイト教室で準備するもの
- 店舗
- 机や椅子・棚などの什器備品
- 文房具などの学習備品
- 衛生用品
- パソコン
- 通信環境
- 教材
- カリキュラム
プログラミング教室開業後の【集客戦略】を考えよう
差別化ポイントをしっかり考えよう
キッズプログラミング教室の数が急増しているため、他の教室と差別化することが大切です。
プログラミングスキルを伸ばすことを目標にするのか、思考力や創造性などを伸ばすことを目標にするのかなど、教室の考えを明確にし、他の教室との差別化をはかりましょう。
そして、教室の考え・実際のレッスン・保護者の声などをHPやブログで定期的に発信しましょう。
それにより、教室に興味を持ってもらい集客につなげましょう。
通うことで得られる効果について説明しよう
キッズプログラミングは、一般的に、保護者にレッスン内容や教育効果を理解してもらうのが難しいです。
なぜなら、保護者は、プログラミングについてほとんど知らない人が多いからです。
そのため、その教室に通うことで、子どもにどういう効果があるのか、どう将来につながっていくのかをできるだけ分かりやすく示しましょう。
プログラミング教材の選び方
プログラミング教育必修化の影響で、子ども向けプログラミング教材は年々増えています。
数多くのプログラミング教材の中から、小学生向けのオススメ教材を紹介します。
Scratch(スクラッチ)
Scratchは、マサチューセッツ工科大学が開発したキッズプログラミング教材で、150以上の国と地域で使われています。
Scratchを使えば、簡単なゲームやストーリーから、本格的なゲームやアニメーションまで作ることができます。
キッズプログラミング教材としては最も普及していて、作品例が載った教材などが多数あります。
子どもの創造性を伸ばすことのできる教育効果の高い教材です。
- 価格:無料
- カリキュラム:公式カリキュラムはなし、学習本はあり
micro:bit(マイクロビット)
micro:bitは、電子工作ができる手のひらサイズのプログラミング教材です。
工作したものを光らせたり、音を鳴らしたりできます。
- 明るさセンサー
- 地磁気センサー
- 温度センサー
- 加速度センサー
があり、様々な電子工作をすることができます。
プログラムを組むのは、文字の書いたブロックを並べるだけなので簡単です。
小学校低学年までは、PCの中だけだと理解が浅くなりがち。
「手で触れる、物が光る教材」も取り入れる方が、子供にとって理解が深まります。
- 価格:【単体】2,926円(税込)、【micro:bitをはじめようキット】4,026円(税込)
- カリキュラム:公式カリキュラムはなし、学習本はあり
キッズプログラミング教室アルスクールでは、オンライン教材パッケージ【アルスタジオ】を開発しました。
アルスタジオは、Scratch(スクラッチ)を徹底的に学びやすくした教材です。
指導者にプログラミング知識がなくても大丈夫!
テキスト教材、レッスン動画、カリキュラム、指導方法のデータなど、レッスンに必要なものはすべてご用意しました。
シューティングゲーム・タイピングゲームなどの、作例もたくさん載っています。
プログラミング教室運営でつちかった【プログラミング×探究学習】のカリキュラムで、子ども達のプログラミング力・思考力・創造性を伸ばします。
アルスタジオには、1ヶ月間無料トライアルがあるので、ぜひ一度試してみてください!