スクラッチの【変数】の使い方|HPを減らすゲームを紹介

スクラッチ 変数  作り方(5)

子供向けプログラミング教材【Scratch(スクラッチ)】で「変数」を使う方法を紹介します。

変数を使えば、ゲームの中で点数を表示させたり、取ったコインの数を表示させたりできます。

シューティングゲームやマリオ風ゲームを作るときに便利な変数。

今回は、このゲームを使って、変数の使い方を詳しく紹介します。

次の4つの変数ブロックについて解説していきます。

  • 変数を〇にする(例:最初のHPを5にする)
  • 変数を〇ずつ変える(例:攻撃が当たったらHPを減らす)
  • 変数を表示する(例:「HP」を特定のタイミングで表示)
  • 変数を隠す(例:「HP」を特定のタイミングで消す)
目次

スクラッチで変数を使う方法|HPと点数

変数を使ったゲームを作ってみた

 まずは、次のような「ロケットと敵がお互い攻撃し合うゲーム」を作りました。

ロケットのプログラム

  1. 最初の位置:x座標=-170、y座標=0
  2. 上向き矢印を押す ⇒ 上に移動
  3. 下向き矢印を押す ⇒ 下に移動
スクラッチ 変数  作り方(1)

ビームのプログラム(ロケットの攻撃)

  1. スペースキーを押したとき、ビームのクローンを作る
  2. クローンをロケットから出すようにする
  3. クローンのみ表示
  4. 右方向に発射、右端や敵に触れたらビームを削除
スクラッチ 変数  作り方(3)

敵のプログラム

  1. 最初の位置:x座標=180、y座標=0
  2. 上下に自動で動き続ける
スクラッチ 変数  作り方(2)

緑の玉のプログラム(敵の攻撃)

  1. 緑の玉のクローンを作る
  2. クローンのみ表示
  3. 緑の玉を、敵からロケットに飛ばす
スクラッチ 変数  作り方(4)

これで、ロケットと敵がお互い攻撃できるようになりました。

このプログラムに、【変数】を使って、ロケットの「HP」・ビームが当たった「点数」を追加します。

スクラッチ 変数  作り方(5)

HPを表示

コードの「変数」 ⇒「 変数を作る」 をクリックすると、好きな名前の変数を作ることができます。

スクラッチ 変数  作り方(6)
スクラッチ 変数  作り方(7)

 今回は「HP」「点数」という2つ変数を作りました。

作った変数にチェックを入れると、右の画面にHP、点数が表示されます。

スクラッチ 変数  作り方(8)

次の章からは、変数「HP」と「点数」のコードの書き方を解説します。

「攻撃を受ける ⇒ HPが1点ずつへる」を作ろう

ここでは、変数⇒【変数を〇にする】、【変数を〇ずつ変える】を使います。

次のようなプログラムを作っていきます。

  • HP=0になったら、ゲーム終了
  • 旗が押されたとき、「HP=3」が表示される
  • 緑の玉がロケットに当たった時、HPが1ずつ減る

まず、変数のコードで、HPのブロックを作ります。

  • 【変数を〇にする】:変数を▼から「HP」に変える、〇のところに「3」を入力
  • 【変数を〇ずつ変える】:変数を▼から「HP」に変える、〇のところに「-1」を入力
スクラッチ 変数  作り方(12)

ここまでできたら、緑の玉(敵の攻撃)のプログラムに、次のようにブロックを並べます。

スクラッチ 変数  作り方(10)

これで、ロケットに敵の攻撃が当たったら、HPが減るようになりました!

「敵に当たる ⇒ 点数が増える」を作ろう

ここでは、次のようなプログラムを作っていきます。

  • 旗が押されたとき、「点数=0」が表示される
  • ビームが敵に当たった時、点数が1ずつ増える

まず、変数のコードで、点数のブロックを作ります。

  • 【変数を〇にする】:変数を▼から「点数」に変える、〇のところに「0」を入力
  • 【変数を〇ずつ変える】:変数を▼から「点数」に変える、〇のところに「1」を入力
スクラッチ 変数  作り方(11)

ここまでできたら、ビーム(ロケットの攻撃)のプログラムに、次のようにブロックを並べます。

スクラッチ 変数  作り方(9)

これで、敵にビームが当たったら、点数が増えるようになりました!

【変数を表示する】・【変数を隠す】の使い方

次は、変数「HP」「点数」の表示を好きなタイミングで出したり、消したりする方法を解説します。

【変数を表示する】【変数を隠す】というブロックを使います。

スクラッチ 変数(18)

今回のゲームでは、次のようにブロックを並べました。

  • 【旗が押されたとき】の後に【変数HPを表示する】【変数点数を表示する】
  • 【もしHP=0なら】のあとに、【変数HPを隠す】【変数点数を隠す】
スクラッチ 変数  作り方(15)

この時、「GAMEOVER!」の背景を作成しておきます。

スクラッチ 変数  作り方(13)

その後、次のようにブロックを並べます。

  • 「旗が押されたとき」の後に、「背景をSpace city2にする」を並べる
  • 「もしHP=0なら」「変数HPをかくす」「変数点数をかくす」の後に、「背景をGAMEOVER!にする」を並べる

こうすることで、ゲームが終わったタイミングで、「HP」「点数」の表示を消して、「GAMEOVER!」を表示させることができます!

スクラッチ 変数  作り方(15)

これで、変数を表示したり、隠したりできるようになりました!

変数の3つの表示方法【スクラッチ】

最後に変数の表示方法についても解説します。

表示されている変数を右クリックすると、次の3つが選択できます。

  • 普通の表示
  • 大きな表示
  • スライダー
スクラッチ 変数(16)

「普通の表示」はこれまでの表示なので、「大きな表示」・「スライダー表示」の使い方を紹介します。

大きな表示

変数を右クリックして、「大きな表示」を選ぶと、数字だけ大きく表示されるようになります。

スクラッチ 変数(17)

この時、変数名(例:点数)は表示されません。

スライダー

右クリックで「スライダー」を選ぶと、点数の下にスライダーが出るようになります。

スクラッチ 変数(18)

このバーを動かすことで、数字を設定できます。

これを使えば、【変数を〇にする】のブロックを使わなくても、任意の数字でプログラムを始めることができます。

例:スライダーで点数を10に設定、10からゲームがスタートする

変数の上限

スクラッチでは、使える変数の個数と格納容量に制限はありません。

ただ、クラウド変数を使うときは 10個まで しか作ることはできません(クラウド変数については、また別記事で紹介します)。

変数を使ったプログラミング作品例

  • シューティングゲーム:ライフを減らす
  • クイズゲーム:点数を表示する
  • 落下ゲーム:キャッチした数をカウントする

など、変数は色々なゲームで使えます。

変数はそれほど難しくないので、まずは何か作品をつくりながら、使い方を覚えていきましょう。

変数を使ったマリオ風ゲームについては、こちらの記事で作り方を詳しく解説しています。

コチラも参考にしてみてください。

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